婦人科診療一般について

女性の生涯にわたるからだの変化に寄り添い、症状の背景を丁寧に聞き取り、必要最小限かつ十分な検査を行い、過不足のない治療を提案します。

当院では問診・診察に加え、経腟超音波検査、子宮頸部細胞診、腟分泌物検査、採血(ホルモン・炎症反応・腫瘍マーカー等)、尿検査などを適宜組み合わせて診断します。必要に応じてコルポスコピー下組織診、連携施設でのMRI/CT、骨密度検査等も調整します。

対象疾患

など

月経痛(原発性・続発性)

概要

月経のたびに下腹部痛や腰痛が強く出る状態です。子宮の収縮が強いことによって起こる場合(原発性)と、子宮内膜症・子宮腺筋症・子宮筋腫などの病気が背景にある場合(続発性)があります。

検査

痛みが出る時期や強さ、日常生活への影響を丁寧にうかがい、診察と経腟超音波検査で子宮や卵巣の状態を確認します。必要に応じて血液検査も行います。

治療

鎮痛薬を適切なタイミングで用いることに加え、低用量ピル(LEP)や黄体ホルモン療法などで痛みの原因となる変化を抑える治療を行います。背景の病気がある場合は、その治療もあわせて検討します。

詳細

月経痛は『体質だから仕方がない』と思われやすい症状ですが、適切な治療によって十分に軽くできることがあります。まずは、いつから痛みがあるのか、生理の何日前から始まるのか、鎮痛薬がどの程度効くのか、学校や仕事に支障が出ているかなどを整理することが大切です。こうした情報から、単に子宮の収縮が強いタイプなのか、子宮内膜症などの病気が関わっていそうかを考えていきます。
診察では、経腟超音波検査で子宮筋腫や卵巣のう腫、子宮内膜症に関連する所見がないかを確認します。必要に応じて貧血の有無や炎症反応を血液検査で調べることもあります。検査の結果を踏まえて、その方にとって原因として考えやすいものを絞り込みます。
治療は、いまの痛みを和らげることと、将来にわたって痛みが強くならないようにすることの両方を意識して行います。鎮痛薬は、強い痛みが出てから飲むよりも、痛みが始まりそうな時期や痛み始めに使う方が効きやすいことがあります。低用量ピルや黄体ホルモン療法は、月経そのものを軽くし、痛みのもとになるホルモンの変化を穏やかにする目的で用います。
将来の妊娠希望の有無、持病、副作用への不安などを確認しながら、無理なく続けられる治療を一緒に選んでいきます。急に痛みが強くなった、発熱がある、出血量が極端に増えたといった場合は、通常の月経痛以外の原因が隠れていることもあるため、早めの受診が必要です。

月経前症候群(PMS)・月経前不快気分障害(PMDD)

概要

生理の前になると、気分の落ち込み、いらいら、不安、眠気、むくみ、胸の張り、頭痛などの症状が現れ、生理が始まると軽くなる状態です。

検査

症状が出る時期と内容を丁寧に確認することが中心になります。必要に応じて、甲状腺機能や貧血の検査を行い、ほかの病気が関係していないかを確認します。

治療

生活リズムの調整、漢方治療、低用量ピルによる排卵抑制、必要に応じた向精神薬の使用などを、症状の強さや生活背景に応じて組み合わせていきます。

詳細

PMSやPMDDは、決して気の持ちようや性格の問題ではありません。月経周期に伴うホルモン変化の影響で、心と体の両方に症状が出る状態です。症状が強いと、仕事や家事、人間関係にまで影響することがあり、ご本人が非常につらい思いをされることがあります。
診療では、症状が毎月同じような時期に出ているか、生理が始まると軽くなるかを確認します。症状カレンダーやアプリで記録をつけていただくと、治療前後の比較がしやすくなり、とても役立ちます。また、甲状腺機能の異常や貧血、もともとの気分障害が背景にないかも必要に応じて検討します。
治療は一つではありません。睡眠を整える、カフェインやアルコールを控える、軽い運動を続けるなどの生活面の工夫で改善することもあります。低用量ピルは排卵を抑え、ホルモン変化の波を小さくすることで症状の軽減が期待できます。気分症状が強い場合には、抗うつ薬などを用いることもあります。
どの方法が合うかは、その方の症状の出方や妊娠希望の有無によって異なります。無理に一つの方法に決めつけず、効果と副作用を確認しながら調整していくことが大切です。

過多月経

概要

月経の出血量が多く、ナプキンが短時間で足りなくなる、血の塊が多い、立ちくらみやだるさがあるといった状態です。子宮筋腫や子宮内膜ポリープ、ホルモンの乱れなどが原因になることがあります。

検査

経腟超音波検査で子宮の中や子宮筋層の状態を確認し、血液検査で貧血の有無や程度を調べます。必要に応じて追加の検査や連携施設での精査をご案内します。

治療

止血薬や鉄剤で症状を和らげながら、低用量ピル、黄体ホルモン療法、IUS(子宮内黄体ホルモン放出システム)などで出血量の軽減を目指します。原因となる病変がある場合は、連携施設での手術治療も検討します。

詳細

過多月経は、単に『量が多くて困る』というだけでなく、貧血を引き起こして日常生活に影響することがある症状です。疲れやすい、動悸がする、集中しにくい、階段で息が切れるといった症状がある場合は、出血量の多さが関係している可能性があります。
まずは経腟超音波検査で、子宮筋腫や子宮内膜ポリープなど、出血量が増える原因がないかを確認します。血液検査ではヘモグロビン値だけでなく、鉄不足の程度もあわせて評価し、からだへの負担がどれほどあるかを見ていきます。
治療は、いま困っている症状を軽くすることと、今後の月経をコントロールしていくことの両方が大切です。止血薬や鉄剤はそのための基本的な治療です。低用量ピルや黄体ホルモン療法は子宮内膜が厚くなりすぎるのを防ぎ、毎月の出血量を減らすことが期待できます。IUSは子宮の中に小さな器具を入れ、少量の黄体ホルモンを持続的に作用させることで、出血量を大きく減らせる場合があります。
子宮筋腫やポリープなど、治療対象となる原因が見つかった場合には、必要に応じて連携施設での手術や精密検査をご案内します。患者さまの年齢、妊娠希望、仕事や家庭の事情に合わせて、できるだけ納得のいく治療を選べるようにしています。

無月経

概要

妊娠・授乳・閉経ではないのに、3か月以上月経が来ない状態です。体重の急な変化、強いストレス、過度な運動、ホルモン異常、甲状腺疾患、卵巣機能の問題などが関係することがあります。

検査

まず妊娠の有無を確認したうえで、ホルモン検査、甲状腺機能検査、経腟超音波検査などを行い、月経が止まっている背景を評価します。

治療

生活習慣の見直しが必要な場合にはその調整を行い、必要に応じてホルモン治療を行います。将来の妊娠希望がある場合には、その点も踏まえて方針を考えます。

詳細

無月経は、単に月経が来ないというだけでなく、体のホルモンバランスに変化が起きているサインであることがあります。特に、体重が急に減った、運動量が非常に多い、強い精神的ストレスが続いているといった場合には、脳から卵巣へのホルモンの指令が弱くなり、排卵や月経が止まることがあります。
一方で、甲状腺の病気、早発卵巣不全、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などが関係していることもあります。そのため、まず妊娠を除外したうえで、血液検査と超音波検査を組み合わせて原因を探ります。超音波では、卵巣に卵胞がたくさん並んでいないか、子宮内膜がどのくらい厚いかなどを見ます。
治療は原因に応じて異なります。生活背景が大きく関わる場合には、食事、睡眠、運動量の見直しが重要です。ホルモン治療を行う目的は、月経を起こすことだけでなく、子宮内膜を守ることや、エストロゲン不足による骨への影響を防ぐことにもあります。
将来の妊娠を希望する方では、排卵を回復させることが目標になります。妊娠をすぐに希望していない場合でも、無月経を長期間放置しないことが大切です。

月経周期異常(頻発・希発・無月経・不正出血)

概要

月経の間隔が極端に短い、長い、止まってしまう、あるいは月経ではない時期に出血がある状態です。ホルモンの乱れや子宮・卵巣の病気が背景にあることがあります。

検査

月経周期の記録、症状の聞き取り、経腟超音波検査、必要に応じたホルモン検査や甲状腺機能検査、細胞診などを組み合わせて原因を調べます。

治療

原因に応じて、生活習慣の調整、ホルモン治療、原因病変への対応を行います。不正出血が続く場合には追加の精査が必要になることもあります。

詳細

月経周期は、多少のずれがあること自体は珍しくありませんが、ずれが大きい場合や不正出血が繰り返される場合には、体からのサインとして受け止める必要があります。排卵がうまく起きていない、甲状腺機能に問題がある、子宮頸部や子宮内膜に病変があるといったさまざまな可能性があります。
診療では、まず妊娠の可能性を確認し、その後に周期の記録や出血の様子をもとに原因を整理します。必要に応じてホルモン検査や甲状腺機能検査を行い、超音波で子宮と卵巣の状態を確認します。不正出血がある場合には、子宮頸部細胞診など追加の検査が必要になることがあります。
治療は、月経を単に整えることだけが目的ではありません。背景にある異常を見つけ、必要な場合には適切に対応することが重要です。症状の程度や妊娠希望に応じて、無理のない治療をご提案します。

更年期障害

概要

閉経前後のホルモン変化により、ほてり、発汗、不眠、気分の落ち込み、動悸、関節痛などの症状が現れる状態です。症状の出方や強さには個人差があります。

検査

症状の内容と経過を丁寧に確認し、必要に応じてホルモン検査、甲状腺機能検査、血糖・脂質検査などを行います。骨粗鬆症のリスク評価もあわせて行います。

治療

生活習慣の見直し、漢方治療、プラセンタ注射、ホルモン補充療法(HRT)、必要に応じたその他の薬物療法を、体質や既往歴に応じて選択します。

詳細

更年期障害は、『年齢だから仕方がない』と片づけられやすい症状ですが、実際には生活の質を大きく下げることがあります。日中のほてりや発汗だけでなく、夜間の寝汗や不眠が続くと、昼間の疲労感や気分の落ち込みにもつながります。
診療では、症状が本当に更年期によるものかを確認することが大切です。甲状腺の病気や貧血、気分障害などが似た症状を起こすこともあるため、必要に応じて血液検査を行います。また、更年期は骨粗鬆症や脂質異常症などのリスクも高まりやすい時期のため、全身の健康管理もあわせて考えます。
治療としては、まず日常生活の工夫が基本になります。睡眠を整える、体を冷やしすぎない、軽い運動を取り入れる、といったことが役立ちます。漢方治療は症状や体質に合わせて選びます。ホルモン補充療法は、適応がある方では症状改善に有効ですが、既往歴や家族歴を確認しながら慎重に行います。
症状の強さも、何を優先して改善したいかも、人によって異なります。無理に一律の治療をするのではなく、その方の生活に合った治療を選ぶことを大切にしています。

骨粗鬆症

概要

骨がもろくなり、骨折しやすくなる病気です。閉経後は女性ホルモンの低下により進みやすく、背中が曲がる、身長が縮むといった変化につながることがあります。

検査

骨密度測定を行い、必要に応じて血液検査でカルシウム、ビタミンD、骨代謝マーカーなどを確認します。

治療

食事、運動、日光曝露など生活面の対策に加え、必要に応じて骨を守る薬物療法を行います。転倒予防についてもあわせて考えます。

詳細

骨粗鬆症は、症状がないまま進行することが多い病気です。そのため、骨折して初めて見つかることも少なくありません。閉経後の女性では、女性ホルモンの低下により骨の減り方が速くなるため、早めの評価が大切です。
検査では骨密度を測定し、同年代と比べてどの程度骨量が低下しているかを確認します。また、血液検査でカルシウムやビタミンDの状態、骨の代謝の回転具合を見ることで、より適切な治療方針を立てます。
治療は薬だけではありません。カルシウムやたんぱく質を十分にとること、適度に日光に当たること、筋力を保つ運動を行うことがとても重要です。必要に応じて、骨が壊れにくくなる薬や、骨を作る働きを助ける薬を使います。
さらに、骨折を防ぐためには転倒しにくい環境づくりも大切です。住まいの段差や滑りやすい場所の確認、足に合った靴の使用など、日常生活の工夫についてもご説明します。

子宮筋腫

概要

子宮にできる良性の腫瘍で、過多月経、貧血、頻尿、便秘、下腹部の圧迫感などの原因になることがあります。症状や大きさ、場所によって治療方針が異なります。

検査

経腟超音波検査で筋腫の大きさ、数、位置を確認し、必要に応じてMRIなどの追加検査を連携施設で行います。貧血の評価のために血液検査を行うこともあります。

治療

症状が軽い場合は経過観察も可能ですが、過多月経や貧血が強い場合には薬物療法を行います。低用量ピル、黄体ホルモン療法、偽閉経療法などを症状や年齢に応じて選択し、必要に応じて手術治療を連携施設で検討します。

詳細

子宮筋腫は非常に一般的な病気で、必ずしも見つかったらすぐに治療が必要というわけではありません。ただし、筋腫の位置によっては出血量が増えやすくなったり、膀胱や腸を圧迫して頻尿や便秘の原因になったりすることがあります。
経腟超音波検査では、筋腫が子宮の内側に近いのか、筋層の中にあるのか、外側に突出しているのかを確認します。こうした位置の違いは、症状の出方や治療の選び方に大きく関係します。必要に応じてMRIでより詳しく評価し、連携施設での治療方針決定につなげます。
薬物療法にはいくつかの選択肢があります。低用量ピルや黄体ホルモン療法は、月経量を減らし、痛みを和らげることを期待して用います。偽閉経療法は、女性ホルモンを一時的に低い状態にして筋腫を小さくしたり、出血を減らしたりする治療で、手術前の準備や症状の強い時期のコントロールに使うことがあります。
ただし、ほてりや骨量低下など更年期同様の副作用に注意が必要で、長期にだらだら使う治療ではありません。
手術が必要かどうかは、症状の強さ、筋腫の大きさ、将来の妊娠希望によって異なります。無理に手術を勧めるのではなく、いまの生活への影響と将来の希望の両方を踏まえて、患者さまが納得できる形で方針を決めていきます。

卵巣嚢腫

概要

卵巣に袋状の病変ができる状態です。多くは良性ですが、種類によっては経過観察でよいものと、手術を考えた方がよいものがあります。

検査

経腟超音波検査で大きさや内部の性状を確認し、必要に応じて腫瘍マーカー検査やMRI検査を行います。

治療

小さく良性が疑われる場合は経過観察を行い、大きいものやねじれ・破裂のリスクが高いものでは、連携施設での手術を検討します。

詳細

卵巣のう腫といっても、自然に小さくなるものもあれば、徐々に大きくなっていくものもあります。見た目が似ていても性質はさまざまなので、超音波で内部の様子を詳しく観察することが大切です。
特に注意したいのは、卵巣がねじれる『茎捻転』です。急な強い下腹部痛が出た場合には緊急対応が必要になることがあります。そうしたリスクが高い大きさや形であれば、症状が軽くても手術を検討することがあります。
定期的な超音波フォローで変化をみながら、その方にとって無理のない間隔で経過観察を行います。必要時には連携施設と協力して、より詳しい検査や手術につなげます。

子宮内膜症・子宮腺筋症

概要

本来は子宮の内側にある組織が別の場所で増える病気、または子宮の筋肉の中で増える病気で、強い月経痛、慢性的な骨盤痛、過多月経などの原因になります。

検査

症状の聞き取り、経腟超音波検査、必要に応じた血液検査や画像検査を組み合わせて評価します。

治療

鎮痛薬による症状緩和に加え、ホルモン療法で病変の活動を抑える治療を行います。手術が必要な場合には連携施設をご紹介します。

詳細

子宮内膜症や子宮腺筋症では、月経のたびに炎症や出血が起こり、それが痛みの原因になります。痛みが長年続くと、からだだけでなく気持ちの面でも負担が大きくなるため、早めに対策を始めることが大切です。
検査では、どのような痛みがいつ出るのか、性交痛や排便痛があるか、妊娠希望があるかなども含めて丁寧に確認します。超音波では、卵巣にチョコレートのう腫がないか、子宮の筋層が厚くなっていないかなどを見ます。
治療の中心はホルモン療法です。月経回数を減らしたり、病変を刺激するホルモン環境を抑えたりすることで、痛みの軽減を目指します。鎮痛薬だけで我慢し続けるのではなく、生活の質を守るための治療を一緒に考えていきます。

子宮頸部異形成(CIN)

概要

子宮頸がんの前段階にあたる病変です。自然に改善する場合もありますが、進行することもあるため、適切な評価と経過観察、または治療が必要です。

検査

子宮頸部細胞診、HPV検査、コルポスコピー、必要に応じて組織診を行い、病変の程度を確認します。

治療

病変の程度、年齢、妊娠希望などを踏まえて経過観察または治療を選択します。適応がある場合には、当院で日帰りのCO2レーザー治療を行います。

詳細

検診で異常を指摘されると、不安なお気持ちになるのは当然です。ただし、異形成はすぐにがんという意味ではありません。まずは細胞診やHPV検査の結果をもとに、必要な方にはコルポスコピーという拡大鏡の検査を行い、病変の程度を正確に把握します。
軽い異形成では自然に改善することもあり、定期的な経過観察で十分な場合もあります。一方で、病変の広がりや程度によっては治療を行った方がよいケースもあります。当院では、適応がある方に対して、子宮頸部異形成に対する日帰りレーザー治療を行っています。
検診から精密検査、治療、その後の経過観察までを一連の流れとして行えることは、当院の特徴の一つです。治療の必要性や方法についても、できるだけ分かりやすくご説明します。

帯下異常(おりものの異常)

概要

おりものの量、色、におい、かゆみ、痛みなどに変化がみられる状態です。感染症だけでなく、ホルモン変化や刺激、体調の変化が原因になることもあります。

検査

診察で外陰部や腟内の状態を確認し、必要に応じて腟分泌物の顕微鏡検査、培養検査、遺伝子検査などを行います。

治療

原因に応じて、抗菌薬、抗真菌薬、生活指導などを組み合わせます。再発を防ぐためのセルフケアについてもご説明します。

詳細

おりものの異常は、患者さまご自身では原因を判断しにくい症状です。カンジダ、細菌性腟症、性感染症など原因によって治療が全く異なるため、市販薬だけで対処していると長引くことがあります。
診察では、おりものの見た目やにおい、外陰部の赤み、かゆみの程度などを確認し、必要な検査を行います。原因がはっきりすれば、適切な薬を選びやすくなります。
また、洗いすぎや刺激の強い洗浄剤、通気性の悪い下着などが悪化要因になることもあります。薬だけでなく、日常生活の見直しも再発予防に大切です。

性感染症(STI)

概要

クラミジア、淋菌、梅毒、トリコモナス、ヘルペス、尖圭コンジローマなど、性的接触によりうつる感染症です。自覚症状が乏しいことも少なくありません。

検査

症状や感染機会に応じて、尿検査、腟分泌物検査、血液検査などを選択して行います。

治療

原因となる病原体に応じた薬物療法や処置を行います。必要に応じてパートナーの検査・治療や、治癒確認の再検査もご案内します。

詳細

性感染症は誰にでも起こりうるものであり、特別なことではありません。一方で、症状がないまま進行することがあり、知らないうちに相手へうつしたり、将来の不妊や骨盤内感染の原因になったりすることがあります。
検査は、症状や心当たりの時期に合わせて選びます。検査の種類によって、感染してすぐには分からないものもあるため、適切な時期のご案内が重要です。
治療では、ご本人だけでなくパートナーも同時に対応した方がよい場合があります。また、治療後に本当に治ったかを確認することが必要な感染症もあります。再感染を防ぐための注意点も丁寧にお伝えします。

子宮頸管ポリープ

概要

子宮の入り口にあたる頸管にできる良性の突起です。不正出血や性交時出血の原因になることがあります。

検査

診察で直接確認し、必要に応じて経腟超音波検査や病理検査を行います。

治療

外来で切除可能な場合はその場で切除し、摘出した組織は必要に応じて病理検査に提出します。

詳細

子宮頸管ポリープは、見つかったからといって必ずしも大きな問題があるわけではありませんが、出血の原因になっている場合には切除をおすすめすることがあります。
外来で比較的短時間に処置できることが多く、患者さまの負担は大きくありません。切除した後に病理検査を行うことで、良性であることを確認します。
処置後は一時的に少量の出血があることがありますが、多くは日常生活に大きな支障なく経過します。注意点については処置後にご説明します。
ポリープのサイズが大きくその場での切除が難しい場合は、後日に手術枠を取って摘出を行います。

子宮内膜ポリープ

概要

子宮の内側を覆う内膜にできる良性の突起で、不正出血や過多月経の原因になることがあります。妊娠を希望される方では、着床に影響することもあります。

検査

当院では経腟超音波検査を行い、子宮内膜ポリープが疑われる所見がないかを確認します。当院では子宮鏡検査は行っていませんので、必要時の子宮鏡検査は連携施設へご紹介します。

治療

症状や大きさに応じて経過観察または治療方針を検討します。必要時の子宮鏡手術は当院では行っていないため、連携施設へご紹介します。

詳細

子宮内膜ポリープは、月経の量が増えたり、月経とは関係のない時期に出血がみられたりする原因になります。大きさや場所によっては症状がほとんどないこともありますが、妊娠を希望される方では、受精卵の着床に影響する可能性があるため、慎重に評価することがあります。
当院では、まず経腟超音波検査で子宮内膜の形や厚さを確認し、ポリープが疑われるかどうかを判断します。ただし、当院では子宮鏡検査は行っていません。そのため、より詳しく子宮の中を直接観察する必要がある場合や、子宮鏡下の摘出手術が必要な場合には、子宮鏡が可能な連携施設へご紹介します。

バルトリン腺嚢胞・膿瘍

概要

外陰部の入口付近にあるバルトリン腺に液体や膿がたまる病気です。腫れや痛みを伴い、歩くのがつらくなることもあります。

検査

診察で腫れや痛みの程度を確認し、必要に応じて性感染症の検査などを行います。

治療

腫れが軽い場合は経過観察を行うこともありますが、痛みや感染がある場合には切開排膿や開窓術を行います。必要に応じて抗菌薬も使用します。

詳細

バルトリン腺のう胞や膿瘍では、急に腫れて強い痛みが出ることがあります。座る、歩くといった日常動作がつらくなる方も少なくありません。
感染を伴って膿がたまっている場合は、たまった内容を出す処置が必要になることがあります。切開して膿を出すだけでは再発しやすい場合もあり、そのようなケースでは開窓術を検討します。
処置後は、清潔を保つことや温めることが回復に役立つことがあります。再発を繰り返す場合には、今後の対応についても一緒に考えていきます。

妊娠初期検査

概要

妊娠反応が陽性となった際に、子宮内に妊娠しているか、胎嚢や心拍が確認できるかなどを評価するための診察です。

検査

問診に加えて、経腟超音波検査で胎嚢や胎児心拍の有無を確認します。必要に応じて血液検査などを行うことがあります。

治療

この段階では主に正常妊娠かどうか、安全に経過しているかを確認します。出血や腹痛がある場合には異常妊娠の可能性も含めて慎重に判断します。

詳細

妊娠反応が陽性でも、すぐにすべてが分かるわけではありません。妊娠週数によって、胎嚢だけが見える時期、胎児心拍が確認できる時期が異なります。そのため、初回の診察でまだはっきりしない場合には、数日から1週間程度あけて再確認することがあります。
重要なのは、正常に子宮内妊娠が成立しているかどうかを見極めることです。出血や強い腹痛がある場合には、流産や子宮外妊娠の可能性も考えて、早めに確認が必要です。
なお、当院では妊婦検診は行っていません。正常妊娠が確認できた時点で、分娩予定施設へご紹介します。紹介のタイミングや今後の受診の流れについても、分かりやすくご説明します。